●深川雅美氏のユーフォニアム・リサイタルが2月10日(土)奈良県大和郡山市のやまと郡山城ホール(小ホール)にて開催された。深川氏から生み出されるその音は、ユーフォニアムの名にふさわしい素晴らしい響きだった。この音色はまさに「天からの贈り物」、誰にでも出せる音ではない。一曲目が始まってすぐその音に痺れた。よく「電気がはしった」というか、「ぞくぞくする」ようななどというが、そんな感覚。ひとつひとつの音を非常に大切にされている様子~音の自然な立ち上がりや一音の中での表現~、そして短いフレージングの中にも歌う気持ちが表現されていて、「音楽を聴いた」という満足感のある演奏となっていた。プログラムは以下の通り。
★ 小品 ヘ短調 (F.モレル)
★ ユーフォニズム (P.スパーク)・・・ 木村寛仁氏とのユーフォニアム デュエット
★ 協奏曲 へ短調 (G.F.ヘンデル)
★ ユーフォニアム協奏曲より第一楽章 (J.ホロヴィッツ)
★プレイドン レイシィーズ (編曲:G.ラングフォード)・・・生駒市立桜ヶ丘小・俵口小との共演
●木村氏と演奏されたスパークでは、お二人の豊かなサウンドが絶妙に綾なされた名演奏を披露。木村氏の雄大な響きと余裕ある演奏は、深川氏を実にしっかりサポートしてこの曲の魅力をいっそう引き出した。今回のリサイタルには深川氏の指導されている小学校との共演等があることで、多くの熱心な父兄が来場されていたが、きっとユーフォニアムの素晴らしさを十分に満喫されたことだろう。なお、2つの小学校は全国でトップレベルで、単独ステージもあった。一生懸命まっすぐな眼差しで演奏する姿と素晴らしいその音楽に心底感動してしまった。すごい!
●「ユーフォニズム」は本当にユーフォニアム・デュエットの魅力を伝える名曲。自宅では「ミッドナイト・ユーフォニアム」のCDで楽しんでいる。生演奏を聴くのは今回が初めての体験。ユーフォニアムは特に録音や会場によって響きが変わってくるので、やはり会場に足を運んで聴くことでその曲の素晴らしさ・面白さがわかるのだと実感した。
●一点、ちょっと気になったことがある。楽器自体から発生するピストン周りの音である。演奏が素晴らしかっただけに音の発生を押さえる対策があれば・・・と少々もったいない気がした。
●深川氏なら「ユーフォニアム奏者でしか表現できない」という至高の世界を、ユーフォニアム・ファンに見せることができると思う。ますますのご活躍を!
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